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2019年11月18日
いいホテルの朝食を食べたい
ホテルの朝食を食べたい。
ホテルに泊まった時、楽しみなのは夕食よりもむしろ朝食だ。ビュッフェ形式であれば、なお嬉しい。パンの気分、ごはんの気分どちらにも対応してくれ、なんなら両方いける。あるいはお粥にハムエッグを合わせてみたりと、トリッキーなアレンジもし放題。ちょっといいホテルなら、1個500円くらいしそうなクロワッサンを無限にお代わりできたりする。
そんな、ワクワクとドキドキが詰まったホテルの朝食ビュッフェを、出勤前に堪能してきた。
浅草が一望できる、いいホテル
というわけで、いいホテルにやってきた。
東京・浅草の「ザ・ゲートホテル雷門 by HULIC」(以下ゲートホテル雷門)である。
いいホテルの定義は人それぞれだと思うが、こちらは『ミシュランガイド東京2018』で1パビリオン(いわゆる一つ星)を獲得しており、いいホテルとしての後ろ盾がしっかりしている。
しかも、こちらの朝食で出るメイン料理は、楽天トラベル主催の「朝ごはんフェスティバル」(なんだその楽しそうなフェスティバルは!)で、東京都のナンバーワンを獲得しているらしい(しかも3年連続!)。
しかもしかも、この日はどういう風の吹き回しか、上司が奢ってくれるという。
「人のカネ」で「いいホテル」の「東京で一番評価されている朝食」を食べる。朝からこんなことして罰が当たらないかしら。
罰当たりでもいいから食べたいエッグベネディクト
さっそく13階のレストランへ。
なお、6時30分からの朝食は、宿泊客以外も2500円で楽しめる(宿泊客は2200円)。
ちょっと前に「3000円のパンケーキ」が話題になったが、「2500円の朝食」のインパクトもなかなかだと思う。何かしらの偉業を成し遂げでもしない限り、恐れ多くて朝めしに2500円はちょっと出せない。
ゲートホテル雷門の朝食は、メインの卵料理を4種類のなかから選べる。僕らが訪れた2019年8月時点では「エッグベネディクト」、「元祖カリーベネティクト」、「フレンチトースト」、「御飯ベネディクト」というラインナップだった。
僕がメインに選んだのは、一番人気の「エッグベネディクト」。エッグベネディクト……、そういうハイカラな朝食があると噂には聞いていたが、実物を目にするのは初めてだ。
エッグベネディクトは2種類が盛られ、一つはイングリッシュマフィンの上にベーコン、ポーチドエッグ、そしてオランデーズソースをかけたもの。オランデーズソースも初耳だが、濃厚で好みの味だった。濃いものは大体うまく感じる神の舌を持つ僕だが、濃厚な中にも品があり、そこはさすがホテルの仕事だなと感じた。
なお、もう一つはベーコンではなく、サーモンをサンドしている。この皿だけで、ものすごい満足感だ。
初日の出かよ!というくらいに、まぶしく輝く黄味。メイン料理の卵には、榛名山麓でのびのび育てた鶏が産んだものを使っているそうだ。
同行の上司(おごってくれる人)がメイン料理にチョイスした「フレンチトースト」。2018年の「朝ごはんフェスティバル」にて東京1位に輝いたメニューである。ちなみに、2017年は「御飯ベネディクト」、2016年は「元祖カリーベネティクト」が1位なのだそうだ。すごい、朝食界のスーパースターが一堂に会している。4人で訪れて、それぞれのメイン料理をシェアするのもいいかもしれない。
ちなみにフレンチトーストの味は……上司が分けてくれなかったので分かりません。
こちらは、みんな大好きビュッフェゾーン。フランスパンにクロワッサン、ペンネやフライドポテト、さらにはかぼちゃの煮つけまであって、いずれもさすがのクオリティ。
オレンジジュースはその場で絞り立ての、フレッシュな一杯を提供している。酸味が少なく、ゴクゴク飲めてしまう。
ちなみに、朝食ビュッフェ以外で普通に注文すると1000円以上するそうなので、ここぞとばかりに飲みだめておく。せっかくのいいホテルビュッフェだというのについ貧乏性が出てしまい、なかなか優雅な雰囲気にならない。
なんかミツバチの巣箱まであって、蜂蜜も取り放題だった。絞り立て(というのだろうか?)の蜂蜜は、濃厚で奥行きのある甘さ。きっと高貴なミツバチにより製造されたものなのだろう。
テーブルには、いかにも只者ではなさそうなバターが置かれていた。フランス産の「エシレバター」で、ミシュランのシェフやロイヤルファミリーも愛用するほどの高級品。それをたっぷり30gも使えるのだ。
そんな高貴なバターをパンにたっぷり塗り、絞り立てのハチミツをかける。
うっま!
エシレバターのクリーミーな口あたりに、蜂蜜の芳醇な香り。
うますぎて、逆によくないんじゃないかという気さえしてくる。朝からこんなにうまいものばかり食べていいのだろうか? 一日のしょっぱなに幸せのピークが来て、あとはもう落ちていくばかりかと思うと少し暗い気持ちになってしまう。
このまま仕事をさぼって、京都でも行こうかな。
ともあれ、2500円のホテル朝食、その満足度はとても高かった。会費3000円の飲み会は何を食べ何を話したかすぐ忘れてしまうが、それより安上がりでしっかり思い出にも残る。これから、ホテルの朝食めぐりを趣味にしてもいいなと思った。
ホテルを出ると、時刻は午前8時。あれだけ満足度の高い体験をしたのに、まだまだ一日がたっぷり残っていることに驚く。ここから仕事モードに切り替えるのはなかなか大変だが、2500円分の恩は返さねば。今日はこの幸せをかみしめつつ、頑張って働こうと思う。
今回の「やりたいこと」にかかった金額
朝食代 | 2500円 |
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2500円 |